正倉院の図録は多いが、名品集が主であり、全体を俯瞰し、その量を実感できるものは少ない。
昭和三年から刊行され15冊以上でているという「正倉院御物図録」があるそうだが、なんとフィレンチェの古書店で一冊みただけで、図書館でもあまりみたことがない。
平成六年に毎日新聞社から出版された「正倉院宝物」は、確かに網羅的なもので、
大部分モノクロとはいえ、一万点という図版を使った立派な出版である。
同じ版型とはいえ、単なる名品集でしかない朝日新聞社「正倉院宝物」北倉 中倉 南倉
とは、大きな違いがある。
昭和26年に初版がで、30年に改訂版がでた「正倉院棚別目録」はハンディであるが、聖語蔵の経巻、膨大な染織品を除く立体物については、ほぼ総目録といっていいものである。各項に英語のタイトルが併載されていることから、おそらくGHQによる皇室財産調査と関係があるのではないか?と推察している。この目録は現在絶版であり、版権も切れているので、ここに全貌を紹介する意味もあるだろう。英文タイトルのほうが、入力が簡単なので、
聖語蔵の経巻 は、現在、丸善によりCD化が進行中であるが、非常に高価なCD(第一集のセットが一二〇万)なので、ちょっとアクセスできない。博物館・図書館などで閲覧できるようにして欲しい。 また、一〇万以下での抜粋版・普及版も欲しいと思う。
以下は正倉院棚別目録から、英文タイトルを除いたものである。 ただし、「筆17枚」のようなグループについて、明細表は、現在は省略している。 これは、あきらかに手抜きなので、後日、追加する予定である。
50年以前に出版され,著作権に問題のない図版・版画からイメージを作成して付加した。 画像の主要な出典である東瀛珠光は、国立国会図書館でデジタル化されているが、肝心の第1巻がないだけでなく、画像の質が見るに堪えないので、今後とも少しずつ、ここでイメージを作成する予定である。
北倉の部分は既に 宮内庁のサイト でかなり詳しい紹介をしているので、後回しにし、 後日追加する予定である。